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21
2013

改正労働契約法は誰の為?

CATEGORY労働関係
11月20日付の東京新聞に「改正労働契約法」について
「有期労働者の待遇改善策 周知不足」という記事が載りました。

有期雇用の安定化を図る改正労働契約法の施行から半年以上経ち、有期労働者を対象にした連合の調査で、通算して5年を超えると期限の定めのない(無期)契約に転換できることや、有期を理由にした不合理な労働条件の禁止について、6割以上が知らなかった、というもの。

周知不足についての指摘は共感できるものの、記事の中に気になる部分がありました。

「無期契約転換を避けるため就業規則を改定し、契約更新の限度を4年以内とする違法・脱法行為と思われる企業対応も見受けられる」という内容です。
本当に「違法・脱法」とまで言えるでしょうか?
労働契約法に則った正しい手続きを踏めば、就業規則の改定は有効です。

一方、企業戦略的に人事政策をとらざるを得ない業種もあります。
例えば、市区町村から指定管理業者として長年あるホールの管理を任されていた中小企業。いつ、入札の状況で全く仕事がなくなるかわからない。だから1年契約とするしかない・・・でも仕事があるうちは、慣れた人を使いたい・・・それなのに、この法律のお蔭で有期雇用の上限を設けなければならざるを得ない、という状況なのです。

また、定年後再雇用の嘱託社員は、今まで「元気なうちは、いくらでも契約更新してあげるよ」としていたのに、5年を限度に、若しくは無期転換者を視野に入れ「第2定年」などという制度を導入しなければならなくなりました。企業としては、万が一の不況に陥ったとき、少子高齢化の中貴重な若い人材と、定年後の社員、どちらを会社に残したいと思うでしょうか?この時、無期雇用となった定年後再雇用社員に「解雇権の濫用だ!」と地位確認とその間の賃金、和解金等を請求されたら不況とのダブルパンチです。また、慣例も裁判では有効な武器となる為、会社は「この人だけは第2定年を超えても雇いたい」と思っても、後から定年に達する人を考えると怖くてできず、やむなく退職してもらわなければなりません。

世の中には確かに「使い捨て」する企業もあるのでしょう。しかし、殆どの中小企業は、景気さえ良ければ本当は長く雇いたいのです。ただ、バブル崩壊を経験した社長達は「万が一」を考えると、無期雇用転換を回避しようと動かざるを得ません。

この5年ルールに助けられている労働者がいる一方、むしろ雇い止めしなければならない社長や、その規則の適用を受けてしまう労働者がいることを机上の理想論だけでなく検討して頂きたいものです。

4年後…裁判で「自分の契約期間に上限を設けられたのは違法だ」と声をあげる労働者が出てくるでしょう。その時、前述のような事情を抱えた会社が「この法律ができたから」と答えたとき、どういう判決がおりるのか興味深いところです。
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